コーチング型マネジメントを学ぶcoachAcademia(コーチ・エィ アカデミア)

お急ぎの説明会予約・お問合せ
0120-32-8815
平日9:30〜17:30

コーチング型マネジメントを学ぶcoachAcademia(コーチ・エィ アカデミア)

MENU

コーチングコラム
Column

フィードバック・リテラシー

2016.3. 2

数年前のことです。若手社員のプレゼンテーションのチューターをすることになりました。まずは、彼が普段、どのようなプレゼンテーションをしているのかを知るために、実際のプレゼンテーションをオブザーブすることにしました。

丸一日のプレゼンテーションに同席したのですが、彼はその間、私に対して一度もフィードバックを求めることはありませんでした。その理由を聞いたところ、「フィードバックされるのが怖い」というのです。

私が、「フィードバックが無いことの方が怖いでしょう。聴講者にどのように伝わっているのかわからないままに進める方が不安じゃない?」と聞くと、「でも、本番中にフィードバックされると動揺してうまくいかない」と答えたのです。

私はその時、「ライオンに追われたダチョウが、逃げ切れないと悟ると、砂の中に頭を突っ込む」という例え話を思い出しました。

コーチングにおける「フィードバック」とは?

「フィードバック」という言葉は、さまざまな意味で使われています。

例えば、マネージャーから部下に対して評価や給与を伝える「フィードバック面談」は、多くの企業で行われています。また、業種によっては、業務上のアドバイスについても「フィードバック」という言葉が使われています。一方、コーチングにおけるフィードバックは、評価やアドバイスとは違い、「事実を伝える」行為です。

具体的には、

  • 相手が、達成したい目標に対して、どのような位置、方向にいるのかを伝える。
  • 相手が、どのような影響を周囲に与えているのかを伝える。

などがコーチングにおける「フィードバック」にあたります。

「フィードバック」が「コーチングの効果」に与える影響とは?

コーチング研究所が、コーチングにおける「フィードバック」について、リサーチを行いました。まず、コーチをつけたクライアント854人をA群、B群に分けます。

「コーチはコーチングに対するフィードバックを私に求めている」という項目が

A群 平均点以上のコーチング
B群 平均点未満のコーチング

そしてA群とB群の間に「コーチングの効果」及び「コーチの関わり」についてどのような差があるかを比較しました。(*1)

「コーチングの効果」は以下の4項目

  • 目標の明確化
  • 行動の促進
  • 思考の促進
  • パフォーマンスの向上

「コーチの関わり」は以下の4項目

  • 目標支援
  • アクノレッジメント
  • 考えさせるための質問
  • 新しい視点を得るような質問

その結果は、

「コーチングの効果」を平均より高く実感していたクライアントの割合
  A群76%
  B群44%

「コーチの関わり」を平均より高く評価していたクライアントの割合
  A群85%
  B群47%

A群、B群の差は約1.7~1.8倍と歴然なものとなりました。つまり、「自らフィードバックを求めるコーチ」が、クライアントに「より高い成果」をもたらすのです。

フィードバックにある、「落とし穴」とは?

コーチングがうまくいっているかどうかを、自らクライアントに確認する。プロフェッショナルなコーチであれば、それは当然のことでもあります。

同様に、マネージャーとして対価を得ているのならば、部下とのコミュニケーションがうまくいっているかどうかを部下自身に確かめることが、「マネージャーのプロ」として必要でしょう。

自らフィードバックを求めるマネージャーは優秀なマネージャーである、と言えるのだと思います。

フィードバックをする
フィードバックを受ける

「フィードバック」を有効なものとするには、「フィードバック・リテラシー」ともいうべき、フィードバックに関する理解と能力が必要です。フィードバックに関する最も大きな落とし穴は、

  「事実の指摘」=「否定」

と受け取りやすい傾向があるということです。

もし、目の前の相手から「腕を組んでいますね」と言われたらどうでしょう?人によっては、「すみません」と謝るかもしれません。さらに腕を解く人もいると思います。「ただ事実を指摘しただけ」なのに、それを瞬時に否定と捉える傾向が私たちにはあるのです。

もしそれが、ネガティブな題材であれば、フィードバックする側にその意がなかったとしても、言われた側にとっては否定されたという感覚はさらに強くなります。

「フィードバックは否定ではなく、ゴールに向けての軌道修正のためのもの」という概念を十分に理解し、それでも、相手は「否定された」と捉える可能性が十分あることを知っている必要があります。

フィードバック・リテラシーを高める、7つのTIPS

そのほかにも、フィードバックの概念・方法として理解しておく必要があることとしては、以下のようなものがあります。

  • フィードバックは自分の影響を知るために絶対に必要なことである。経営者やマネージャーにとってみれば、自分の施策や振る舞いが、社内にどのような影響をもたらしているのかを知ることは何よりも重要なこと
  • わかっているつもりと、事実に触れるのとは、たとえ同じ結果であったとしても全く意味が違う
  • フィードバックをする側にも受ける側にも、フィードバックに対する理解が必要
  • フィードバックは、自分がどのように影響しているかを知るために、自分から求めるもの
  • 自分の知りたいことや、自分では気づいていないことなど、焦点を絞ってフィードバックを求める
  • フィードバックは、一人ではなく、複数の人に求めること
  • フィードバックの内容に反応するのではなく、その内容について熟考し、次の行動(施策)を選択すること

自分が実現したい未来を手にする。
そのために自らフィードバックを求める。

あなたの未来のために、
あなたが今一番必要としているフィードバックは何ですか?

桜井一紀
このコラムはCoach's VIEW 「フィードバック・リテラシー」からの転載です。

WEEKLY GLOBAL COACH
[毎週水曜日配信] 読者10万人以上のメールマガジン

WEEKLY GLOBAL COACHは、株式会社コーチ・エィが発行する公式メールマガジンです。エグゼクティブコーチによるビジネスコラムのほか、コーチング研究所の分析レポートなど、組織の成長を加速するためのヒントを週1回お届けしています。1998年の発行以来、エグゼクティブを含む10万人以上のビジネスリーダーにご愛読いただいています。

無料説明会開催中

新しいマネジメント手法「コーチング型マネジメント」の理論・スキル・活用方法を学ぶプログラム「コーチ・エィ アカデミア」について詳しくご紹介します。