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受講生の声

牧田 潤さん

攻めの人事になるためのコーチングの学び

牧田 潤 さん

(一財)生涯学習開発財団認定マスターコーチ
(2020年7月受講開始)

※内容および所属・役職等は取材当時のものを掲載しています。

牧田さんは、日系・外資系の企業で人事としてキャリアを積み、外資系企業にて人事責任者をされていました。在職中の2020年、攻めの人事としての能力を高めたいとコーチ・エィ アカデミアの受講をスタート。今回は、学び始めてからの変化をうかがうとともに、人事のマネージャーやプロフェッショナルの立場の人がコーチングを学ぶ価値についてお話しいただきました。

攻めの人事部門になるための学び

長年人事の仕事をしてきましたが、昨今どの会社でも、人事は「攻めの人事部門」になることを求められていると感じます。「攻めの人事」とは、社員のケアやマネージャーの支援を通じて人や組織を強くする、エンプロイーサクセスにコミットする人事です。外資系企業の人事部門にいた当時、コーチングは「攻めの人事」に必要なスキルではないかと考えました。そこで人事の責任者として、組織の業績向上や部下の成長を促すためのコーチングの理論と実技を体系的に学びたいとコーチ・エィ アカデミアの受講を決めました。

コーチ・エィ アカデミアを選んだのは、学ぶのであればICFのコーチング資格取得を目指したいと考えたからです。また、私の母校である神戸大学経営学部の金井壽宏元教授とコーチ・エィの共著『神戸大学ビジネススクールで教えるコーチング・リーダーシップ』を読み、人や組織に対する考え方に共感をしていたことも理由の一つです。

知識として理解していたコーチングから目標達成に向けたコーチングに

人事という仕事柄、以前から書籍などでコーチングについて学び、普段のコミュニケーションにおいて傾聴などを意識していました。ただ、コーチ・エィ アカデミアで学んだことで、「コーチングによって相手の目標達成を支援する」という視点が手に入りました。コーチングを学んでからは、相手と共に中長期的なゴール設定や期限の設定をするのに加え、今週・来週でやることに対するコミットメントの確認を意識するようになりました。

具体的には、クライアントや部下に対して「いつまでにどういう姿になっていたらいいか」「セッションとセッションの間でどんなことをやっていきたいか、できているといいか」といった未来の姿、目標などを明確にしてもらうような問いを投げるようにしました。そうした問いかけによって、クライアントは、自分が何をやりたいかがはっきりしたり、コミットできることが増えて、確実に行動できるようになったと感じます。

本で読み、コーチングの理論を知っていたつもりだったのですが、実際に学び始めてみるとできていなかったことが多く、コーチ・エィ アカデミアで学ぶ中での気づきがたくさんありました。

独学では得られない多様な視点やフィードバックの機会

コーチ・エィ アカデミアには、受講生同士でコーチングを実践するクラスや、プロのコーチから自分のコーチングについてフィードバックをしてもらう機会があります。

オンラインクラスで、さまざまな立場や役割、背景をもつクラスメイトとともに学ぶことで、自分が思っていなかったような観点からの問いかけにハッとするなど、多くの発見や気づきがあります。また、普段の生活で自分のコミュニケーションについてフィードバックをもらうことはなかなかないので、プロのコーチやクラスメイトなどから自分の癖を指摘してもらえることも、大きな学びにつながりました。

*メンターコーチ:プレミアムコースの方対象

「考えさせる」から「一緒に考える」「共創する」コミュニケーションに

以前は、部下から「どうしましょう?」と答えを求められることがよくありました。コーチングを学んでからは、一緒に考え、共創するスタンスに変わり、部下から「こういうふうにしたい」「こうやりたい」という意見や提案を持ってきてくれるようになりました。

20代後半のある部下は、与えられたことはしっかりやる真面目な人でしたが、以前は「何をしたいか」と尋ねても「わからない」と言うばかりで、自分からやりたいことや考えを持ってくることが少ない人でした。そこであるとき「自分から提案をもってきてほしい」とリクエストしました。そのうえで考えやアイディアを持ってきてくれた時にはしっかりアクノレッジ(承認)することを意識しました。また、アイディアが浮かばないという場合でも、状況報告をしてもらったうえで一緒に考えるようにしてみました。

1年が過ぎると、以前は状況報告か、「どうしましょうか」と聞いてくるばかりだったその部下が、進んで自分の考えを持ってきてくれるようになり、本人も「成長した、自信がついた」と言ってくれました。

他にも、キャリアについて一緒に考えていた40代の部下は、新しい資格取得にチャレンジすることを決めて、仕事の幅を広げて活躍しています。

人事のマネージャー/プロフェッショナルがコーチングを学ぶ意義

人事の仕事の面白さのひとつは、人との関係性・関わり方を考える仕事ということだと思います。コーチングを学ぶことは、そこにダイレクトにつながります。今回自分でもコーチングを学び、人と関わるための能力、スキルを上げていくことができると実感しました。さらには、仕事だけでなく、日々の生活の中でもコーチングを実践することで生活全般の質が高まったように思います。

人と組織に関する洞察を得る方法はたくさんありますが、人事に限らず、組織開発に携わる仕事やマネジメントに携わる人にとってコーチングはもっとも実践的なのではないでしょうか。

企業文化を築き、社員の成長を支援し、企業の持続可能な成長を促進する人事部門に携わる人には、その基盤となるスキルとしてコーチングを学び、身につけてもらいたいと強く願います。

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