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受講生の声

仲手川 幸子さん

人事とは、組織を強くすること、リーダーを強くすること。

仲手川 幸子 さん

アマゾンジャパン合同会社 シニアHRビジネスパートナー
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
(2018年7月受講開始)

※内容および所属・役職等は取材当時のものを掲載しています。

外資系企業でHRビジネスパートナーとして勤務する仲手川さん。人事として「組織・リーダーを強くする」ための取組みについてインタビューしました。

コーチとの1on1で気づいた自分自身の課題と、周囲への影響

コーチ・エィ アカデミアは、オンラインでのクラスと並行して、コーチとの1on1コーチングを受けられます。1on1コーチングは私にとって大きな価値がありました。受講を開始した当初、「共感力」をどうやって持つかが私の課題でした。コーチと対話を重ねると、共感力を持っていないのではなく、既に自分の中にある共感力を表現していなかっただけだと気づきました。「共感力」を持っていると気づいたことで、どうやって表現するか、どうやって相手の話を聞くかに集中できるようになりました。

HRビジネスパートナーは「部門担当人事」とも呼ばれます。所属する会社の中には数多くの部門があり、それぞれが事業成長のための目標を掲げています。私は人事戦略のプロフェッショナルとして、どのようにして組織を活性化させるか、どのように人材を育成する仕組みを作るかを各部門のリーダーと一緒に考え、提案します。その提案がリーダーに受け入れられなかったとき、以前であれば、どうすると解決できるかをすぐに考えていました。今は解決策を考える前に、一旦、相手の意見を受けとめるようになりました。「相手はなぜそう感じているかを聞いてみよう」と相手について知ろうとする関わりが増えました。その関わりを通じて、リーダーからも「決まったことをただ実行する人事ではなく、組織の状況を理解しようとした上で提案する人事」と、リーダーとの信頼関係が築けるようになったと感じています。

自分が「答えを持っていない」ことはコーチとしての宝になる

以前は、自分が欲しい答えに行きつくように、相手に質問をすることが多かったです。自分が分からないことを話題にすることは、自分の知識不足を露わにするようで、信頼されないのではと怖かったからです。
しかし、1on1コーチングの中で、相手について分からないことや知らないことがあることは、全て質問になると気づくことができました。今では、自分が分からないことがあっても抵抗や恐怖心はありません。全て相手を知るための質問にできるので、コーチにとって大きな宝だと捉えられるようになっています。

たとえば先日担当組織のリーダーから、離れた場所で勤務する社員について、パフォーマンスのフィードバックを行うのが難しいため、直接会って話をすることができる時まで延期したいという相談がありました。そこで延期するかどうかについてすぐアドバイスするのではなく、「パフォーマンスをフィードバックするうえで、何が一番難しいのか?」と聞いてみました。すると、直接会って話をできないことが難しいのではなく、もともと期待値を明確に合意していなかったことが問題であるとわかりました。リーダーと話をしていくと、直接会わなくても期待値を明確にすることは可能であることをリーダーが気づきました。

リーダーからの相談について、わたしが既に持っている回答案をすぐ提示することは簡単ですし、効率的なこともあります。ですが、「なぜこのリーダーは相談してきたのだろう?」と好奇心を持ってみるようにしています。またリーダーの持つ課題は多岐にわたり、リーダーも私も回答を持っているとは限りません。そのうえでコーチとして価値を提供するため、「何が一番の課題か?」「ゴールのイメージは?」「既にあなたが持っているリソースがあるとしたら何があるか?」等、リーダーの視点を変える問いを投げかけます。

答えを持っていなければ質問をすればよい。質問をすることで、リーダーの中で新たな問いが生まれ、ゴールのイメージが明確になったり、既にあるリソースを認識して自信を持ったりと様々な気づきが生まれると実感しています。

人事とは、組織を強くすること、リーダーを強くすること。

部門担当人事の仕事はリーダーと一緒に組織について考え、目標実現に向けての変革を起こしていくことです。まさにコーチングの定義である、「目標達成に必要な知識、スキル、ツールが何であるかを棚卸しし、それをテーラーメイド(個別対応)で備えさせるプロセス」そのものだと私は思います。部門担当人事として私が価値を提供できるのは、「組織を強くすること」「リーダーを強くすること」だと考えています。リーダーよりも高い知識や専門性を持っていることが必要なのはなく、リーダー自身が持っている強みを活かし、リーダーシップを高めるために問いを出すこと。コーチングを学んで私が大切にしていることです。

受講を検討されている方へのメッセージ

受講前に声だけで参加することに対して「相手の表情が見えない」「直接会ったほうが気づきが多いのでは」等不安に感じていましたが、実際にはメリットのほうが多かったです。声だけだからこそ声のトーンや話の間合いなどで対話する相手に集中しやすく、自分が参加しやすい場所と時間を選ぶことができました。働きながら参加している方が多く、みなさん仕事の中でコーチングを活用しながら悩み、またトライするというサイクルを共有できるので、とても励みになりました。

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