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受講生の声

難波 真由美さん

患者さんから信頼されるクリニックへ

難波 真由美 さん

なんば耳鼻咽喉科 副院長
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
(2017年4月受講開始)

※内容および所属・役職等は取材当時のものを掲載しています。

「患者さんから信頼されるクリニックにしたい」という思いはあっても、具体的に何をすればよいか分からなかったという難波真由美さん。コーチ・エィ アカデミアの受講を通して、その方法を学べていると仰っています。スタッフとのコーチング面談で、信頼されるクリニックをどのように作り出したのか、お話を伺いました。

9年前の部下からの衝撃的なひとこと

子育てにコーチングを取り入れた講座に参加したことがコーチングを知ったきっかけです。当時中学1年生だった長女に自分で決めて行動できるようになってほしいと思い、参加したところ子育てだけでなく、周囲の人との関係性づくりにも役立つと感じました。

私たちのクリニックは、開院して12年になりますが、9 年ほど前に、あるスタッフに「先⽣は、私たちスタッフがいなくても、⾃分さえいればクリニックはやっていける。そう思ってるんですね」と言われ、衝撃を受けました。なんとなくわかっていたうまくいっていない感じを、⾔い当てられたような気持ちがしました。その後、リーダーに関する書籍をたくさん読み、そこに書いてあることを実⾏してみたけれど、どれもしっくりきませんでした。

コーチエィのプログラムは、長い期間をかけて体系的に学べると思い、受講を決めました。

失敗はその人の伸びしろ

周りの⼈と信頼関係を築くための視点を⼿に⼊れることができました。例えば、話を聞くときに、⾃分の興味から聞くのではなく、相⼿に関⼼を寄せて聞く事や、⾃分の態度や⾔葉が相⼿にどんな影響を与えるのかを考えて接する事などです。

もう一つは、物の⾒⽅、捉え⽅を選べるようになったことです。 職場のスタッフが何か失敗をしたとき。以前の私は、「この⼈は仕事ができない⼈だ」と決めつけて、その⼈には重要な仕事を頼むのはやめよう、とさえ思っていました。

今は、「知識や経験が⾝につけばきっとできる、今できないことはその⼈の伸びしろだ」と思えるようになり、その考えをスタッフにも伝えています。その変化が、失敗してもフォローしあったり、教えあったりする、良い関係性を育んでいると実感しています。

1on1の面談によるスタッフ間の信頼関係

学び始めてからスタッフとの1on1の面談をしたいと思いました。

面談は私の中では、何か問題があったときや注意しなければならない時に実践するものという定義があり、なかなかスタートできませんでした。そんな時、コーチから「難波さん、スタッフに面談をしないでそのままにしているとどうなると思いますか?」と言われ、どうせやるなら今すぐやろうと言う気持ちになりました。

面談では、「うちのクリニックを信頼されるクリニックにするには?」「もっとできることがあるとしたらどんなことができると思う?」とスタッフに問いかけるようにしました。

「同じ情報を共有して患者さんが戸惑わないように伝えること」「話をしっかり最後まで聞くこと」「具合が良くない人には声をかけること」など、本当に些細なことですが、みんなが意識して取り組んでくれるようになりました。今は、「患者さんに対して何ができるだろうか?」と自分たちができることについて考えてくれるようになってきていると感じます。

コーチングを学び、それを⽇々の関わりや⾯談で実践していく中で、信頼関係を築くことができ、私たちのクリニックはようやくチームとしての⼟台を固めつつあると実感しています。

患者さんから信頼されるクリニックに

それが伝わっているのか、患者さんからも「今日は〇〇さんがいませんね?」とお休み中のスタッフを気にかけてくださったり、すこし具合が良くないときに「とりあえず診てもらいにきました。」と受診してくださる方が増えました。ここに来ればとりあえず何とかなると信頼してくださっているのは嬉しいです。 ご家族やご友⼈の勧めで私たちのクリニックを受診してくださる⽅が増え、スタッフ間だけでなく、患者さんとの間にも信頼関係の輪が広がってきていると実感しています。

コーチングスキルは医療になくてはならないこと

コーチングスキルは、これからの医療になくてはならないものだと、私は思っています。 患者、医師、看護師、コメディカルスタッフといった、⽴場の異なる多数の⼈が集まる場所で、安⼼して医療を受けられる、安⼼して医療を⾏うためには、⽴場を超えた信頼関係を築くことが必須です。 信頼関係があるからこそ、良い医療が⾏える場になると実感しています。


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