Student

受講生の声

根間 奈央さん

個性を活かしながら相手の気づきや可能性を広げる

根間 奈央 さん

医療業界 理学・作業療法部門 課長
(一財)生涯学習開発財団認定コーチ
(2019年7月受講開始)

※内容および所属・役職等は取材当時のものを掲載しています。

沖縄県で理学療法士をされている根間さん。コーチ・エィ アカデミアでの学びが、マネジメントの場面でどのように活かされているのか、インタビューをしました。

理学療法士として「聴く」という行為が受講のきっかけに

私は沖縄で理学療法士として13年働いています。
精神的に落ち込んでいる患者様から丁寧に話をきくことで、自分自身のことを自ら打ち明けてくださったり、笑顔が増えたりと変化が見られました。そういう場面を何度も体験していくうちに「聞く」から「聴く」へと意識が変わってきました。
「聴く」ことが相手に変化を与え、「人の心を豊かにする」ことに気づいたからです。
理学療法士として「聴く」ことが患者様との信頼関係を築く1つの手段として、治療に役立っています。
そんな中、管理職に就かせていただくことになり、更に人との関わりが増えていきました。

理学療法士として、また管理職として、言葉の選び方、話すタイミング、表現した言葉の裏にある価値観など、それらを全て含めたコミュニケーションの奥深さと「聴く」ことの重要性についての理解を深めたいと思い、コーチ・エィ アカデミアの受講を決めました。

「話しにくい」印象から、相手が安心して話せる時間を作れるように

以前の私のコミュニケーションはあまり上手ではなかったと思っています。周囲から見ると、「話しにくい」と思われていたようです。私自身はそんなつもりはありませんでしたが、単調に淡々とした話し方や返事が、相手にそう印象付けていたのだと思います。コーチ・エィアカデミアを受講したことで、自分が相手に与える影響を考えて、意図的にコミュニケーションが取れるようになってきました。
相手の顔を見る、手を止めて聴く、声に抑揚をつける、相槌、共感を示すなど、普段よりも意識して、相手が安心して話せる雰囲気を作れるようにしています。

リーダーの意見や行動を促すディスカッションの開催

部署のメンバーを小グループに分け、「どんなグループにしたいか?」という問いを1回40分、年間通して13回をリーダーの6人とディスカッションをしました。後輩たちが「何を考えているのか」、「何を感じているのか」、「何をしたいのか」を聴き、リーダー自身に課題の抽出をしてもらい、次回の面談までの宿題として取り組んでもらいました。
それらに時間をかけたことが、後輩たちの行動につながり、既存業務の見直しや業務の効率化の向上、新企画の提案など様々な角度からの変化を起こすことができました。
また後輩たちからも、「意見を言える環境を作ってくれた」、「問題点が共有できた」、「これまで意識してこなかったことについて考えることが出来た」、「課題に取り組むための意欲向上に繋がった」などのフィードバックを貰い、本当に身になる時間を一緒に作れたと思っています。

患者さんとの関係性の変化

痛みのことや痛みに紐付けた生活スタイルや趣味のこと、仕事やスポーツへの復帰の目処、その復帰のためにどんな流れでリハビリを行なっていくかという会話や説明は必須です。その患者さんから知り得た情報とリハビリを擦り合わせながら、患者さんが目指す方向へと治療プログラムを決定していきます。
アカデミアの受講のきっかけとなった「聴く」ことの理解を更に深め、目線を合わすことや相槌のタイミング、会話のスピードをコントロールすることや完了すること、肯定的な表現を使い同調することなどを意識的に行いました。
それから、初めて施術した患者さんから次回もご指名を頂く機会が増えたり、「聴いてくれるから、たくさん話しが出来た」という感想をいくつも頂くようになりました。時には、痛みに対する不安を話せたことで涙する患者さんもいました。「安心して話せました。気持ちが本当に軽くなりました。ありがとう。」とお言葉をいただき深く印象に残っています。
意識的に「聴く」ことが、安心して話をしていただけるように変化したのだと思います。患者さん"に"話をしていただくのではなく、患者さん"から"安心して話をしていただくこと。それが治療に真に役立つ情報となり、患者さんとの信頼関係を強くすることを実感しました。
「聴く」ことへ更に磨きがかかったのではないかと思います。

コーチングによって、自身の必要な行動を選択・実行できるように

現場で少しずつコーチングを導入することで得られた1番の変化は、私自身も、関わった相手も「行動」が増えたことだと思っています。コーチングを学ぶ以前、コミュニケーションがうまくとれなった後輩がいました。その後輩は自分でできてしまうタイプで、後輩の育成にも積極的で、もっと行動的になるといいなという期待もありました。
コーチングをし始めて4ヶ月目あたりから変化が見られました。対話の中で、「人に頼ることが出来ない」と話してくれたのです。頼むことでそれを管理しないといけない煩わしさが生じることや、自分がやったほうが早いと思っている、というのが理由でした。コーチングの時間の中で、彼自身が考えていること、思っていることを言語化して伝えたことが自分を改めて認識するきっかけとなり、結果的には「人に頼る」ことを選択しました。コーチングの対話記録も送っていて、彼自身の言ったことを振り返れるようにしていたことも効果があったかと思います。この出来事は、彼の真の思いや感情を聴けたような気がして、本当に嬉しかったことを今でもよく覚えています。
他の後輩もコーチングを導入する前と比べ、自ら必要な行動を選択し、実行する場面が遥かに増えました。

参加希望の方へのメッセージ

アカデミアで学ぶコーチングは年齢や職種にとらわれず、人と関わる中で、必ず活きてくることです。受講までに様々な迷いはあると思いますが、受講することをおすすめします。いろいろな学問やスキルがありますが、スタートは人との関わりです。それが成り立ってはじめてスキルが機能します。

人の成長は、自己の気づきからスタートすると思っています。自分の正しさは相手にとって正しいとは限りません。本人が身をもって気づき、考えて、行動し、その結果を捉え、どう自分のモノにするかを選択する......。
気づきをもたらすための1つの手段としてコーチングをしていますが、そのおかげで得られた成果はいくつもあります。

コーチングという手法は、相手をありのまま受けいれ、その個性を活かしながら相手の気づきや可能性を広げるものです。そしてコーチングを通して関わる中で、私自身も新たな気づきや可能性を広げさせてくれる魅力的なものです。
お互いに成長しあえる空間を作るコーチングをぜひ体験してほしいと思います。

  • 受講生の声
  • 個性を活かしながら相手の気づきや可能性を広げる

ページトップへ